つくば宇宙フォーラム

第143

磁気トルネード現象に注目した,太陽コロナ加熱のためのエネルギー発生・輸送・散逸の数値的研究

国吉 秀鷹 氏

東京大学


要旨
太陽最外層大気(コロナ)はなぜ表面(光球)より数百倍高温で100万度以上にまで達するのか?この太陽コロナ加熱問題は1930年代からの未解決課題であり,SOLAR-Cミッションのメインターゲットである。さらに太陽コロナは極紫外線・X線の放射源であるため,惑星大気進化にも強く影響するため,系外惑星のハビタビリティ研究にとっても重要である。コロナ加熱のためのエネルギーは光球で発生したアルフベン波によって輸送されると考えられており,磁気トルネードと呼ばれる局所・突発的なアルフベン波の役割に近年注目が集まっている。我々のグループは磁気トルネードが静穏領域コロナへ伝わるポインティングフラックスの約50%を輸送することを高解像度シミュレーションにより明らかにした。さらに磁気トルネード固有の観測シグナルを求め,SOLAR-Cの観測指標として提案した。本講演ではこれらの詳細に加え,磁気トルネード研究の将来展望について述べる。 Image